 | ダーティー・ハリー(1971年 アメリカ マルパソ・カンパニー) 監督 ： ドン・シーゲル 脚本 ： ハリー・ジュリアン・フィンク、リタ・M・フィンク、ディーン・リーズナー 製作 ： ドン・シーゲル 製作総指揮 ： ロバート・デイリー 音楽 ： ラロ・シフリン 撮影 ： ブルース・サーティース キャスト ：
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| ダーティー・ハリー(1971年 アメリカ マルパソ・カンパニー) 監督 ： ドン・シーゲル 脚本 ： ハリー・ジュリアン・フィンク、リタ・M・フィンク、ディーン・リーズナー 製作 ： ドン・シーゲル 製作総指揮 ： ロバート・デイリー 音楽 ： ラロ・シフリン 撮影 ： ブルース・サーティース キャスト ：
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---脅迫状を市長に送り続ける連続殺人犯スコルピオを単身追い続ける刑事ハリー・キャラハンの執念---
☆この一作で一目惚れしたハリー・キャラハン＝イーストウッド。長身、肘当てのついたスーツ姿、でかい44マグナム、決して激昂しないが狙った獲物はいつまでも追い続け、上司にも市長にもさらりと皮肉を返し、屈したワルには銃口と共に笑顔すら向ける。自信たっぷりのニヒルなダーティーハリー。はみだし刑事とか 一匹狼なんて言葉さえ ちっぽけに思えるような堂々たる異端ぶりだ。かっこよすぎる。どこがいいって、並べ上げたらキリないです。そのくらい惚れてる。
☆目をこらすような暗いシーンと空撮は、ある時期までのイーストウッド映画の特徴でもあったけれど、師匠ドン・シーゲルの影響だと感ぜずにいられない。スタジアムの空撮なんてすごくいい。音楽はラロ・シフリン、カメラはブルース・サーティース、とこちらもイーストウッド作品の王道な方たち。緊迫感と痛快なユーモア、わかりやすくて インパクトのある見せ場の数々。間違いなくシリーズ最高傑作。スコルピオ役アンディ・ロビンソンのキレっぷりも強烈だし、上司ブレスラー役のハリー・ガーディノも すごくいい味。
☆ゾディアック事件との関連についての私的見解
犯人スコルピオは、アメリカの未解決連続猟奇殺人事件であるゾディアック事件の犯人像と手口をモデルにしていると言われている。犯行声明を送り付けてきて、サンフランシスコ市警が調べてみると全くそのとおり殺人が行われていた・・というもの。警察もマスコミもすっかりゾディアックに翻弄されたわけだが、この作品はゾディアック事件を そのまま映画化したわけではないため、犯行や捜査について事件そのものと違っている部分も多々ある。特にクライマックスとなるバスジャックは、ゾディアックが予告声明を出してきたものの、実際には犯行は行われなかった。
ゾディアックからの声明も犯行も途絶え、犯人逮捕にももちこめなかったため、この作品の公開時に自己顕示欲の強いゾディアックが観に来るのではないかと想定、市警は「事件解決の糸口についてご意見をお寄せ下さい」という意見箱を劇場に設置、なんと中に刑事が隠れていたというから、捜査の行き詰まりがうかがえる。とことん犯人を追いつめ、 是が非でも決着をつけるハリーの登場は、当時の一般市民の願望を形にしたものだったのかも知れない。
