わが心のボルチモア(1990年 トライスター) 監督 ： バリー・レヴィンソン 脚本 ： バリー・レヴィンソン 製作 ： マーク・ジョンソン、バリー・レヴィンソン 音楽 ： ランディ・ニューマン 撮影 ： アレン・ダヴィオー キャスト ： アーミン・ミューラ=スタール サム・クリチンスキー （東欧からアメリカに渡った移民） ジョーン・プロウライト エバ・クリチンスキー （サムの妻） エイダン・クイン ジュールス・ケイ （サムの息子。セールスマンからデパート経営者に） エリザベス・パーキンス アン・ケイ （ジュールスの妻） イライジャ・ウッド マイケル・ケイ （ジュールスとアンの息子） レオ・ヒュークス ハイミー・クリチンスキー （サムの兄）

アカデミー賞 脚本賞、撮影賞、音楽賞、衣装デザイン賞ノミネート
TRAILER

---1914年 東欧からアメリカに移住したサムの半生を兄弟や息子、孫とのふれあいを通して描く---

☆大好き大好き、また一つとても好きな作品に出会えて嬉しい。1914年、サムは単身アメリカに来た。先に来ていた兄弟達とボルチモアで仕事をし、結婚し、子供に孫と家族は大きくなった。孫達に昔話を聞かせるのがサムの楽しみ。昔話を通してサムの過去を見せ、話はボルチモアから郊外に移ったサム夫婦と息子の家族、息子と共同でデパートを始める甥の家族を中心に進められていく。花火や噴水など 一瞬のもの、 うつろいやすいものを夢のように美しくとらえた映像が大変美しく、郷愁を誘うアメリカの風景がまたとても味わいがあっていい。音楽もいい（サムが孫のマイケルに聞かせるピアノが泣かせる）。大家族が集まっての他愛ない昔話、肉親だからこそ起こるいさかい、一人去り二人去りこわれゆく家族、それらを淡々と描いていくようで、実は大変よく出来てる脚本が素晴らしい。ごく自然に盛り込まれた伏線が後々しっかり生きてくる。それぞれの情景がまた素晴らしくて、実は好きなシーン が数え切れないくらいある。

☆サムを演じたアーミン・ミューラ=スタールのおじいちゃんぶりが最高にいいんですね。私の憧れのおじいちゃんだ。で息子がエイダン・クイン。彼がまた本当に素敵なんです。サムが目に入れても痛くない程かわいがってる孫マイケルがイライジャ・ウッド。これが正式な映画デビューなんだけど、イライジャがもう最高で。マイケルにはバリー・レヴィンソン自身が投影されているらしいので、全てのシーンに実に子供らしい豊かな情感があふれている。 おじいちゃんとのシーンもパパ（なんて美しい瞳の父子なんでしょう）とのシーンも ほほえましかったり泣けたりするシーンばかりなの。お宝ソフトになりました。イライジャ見たさと好きそーだなーという直感で 観る前に購入しちゃって大正解。